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ここのところ児童書や原作で、いろいろ気になるところが見つかってもう大変。 講談社・少年少女世界名作全集版を入手して、本文を読んだら、この本で訳者の新庄嘉章氏はミレディーをウィンター卿の義姉としていた。 新庄氏は後年、講談社の世界の名作図書館・少年少女世界文学館でも訳しているが、こちらではたいていの訳やリライト同様、ミレディーはウィンター卿の弟と結婚していたことになっている。 --- が、さらに確認すると、『義姉』バージョンは講談社の藤本ひとみ版だけでなく、河出書房新社で改訳した丸山・鈴木版でもそうなっていた。 鈴木訳ダル物2巻20章は『兄妹の物語』、丸山・鈴木訳(『三銃士』のみ全1巻のため50章)は『姉弟の物語』。 --- さらに、いるっちさんの角川版と鈴木版の2巻10章『枢機卿』読み比べを見たあと、岩波版では『恐ろしい幻影』と、章題が違っていたのに気づいた。 しかも、丸山・鈴木訳も岩波版と同じ原本を使ったのか、40章は『悪夢』となっていた。 --- 自分が持ってる Le Livre de Poche Classique や、大方の原語版は "Le cardinal" だが、岩波版は Classiques Garnier (クラシック・ガルニエ)版を元にしたと、あとがきにある。 ネット上のテキストでは、以下だけが40章を "Une vision terrible" としている模様。 --- さらに、角川版2巻37章は、他訳と違い『枢機卿の使者』となっており、章はコナール版全集から採用したとある。 COASAさんの Gallimard 版からのデータでは、67章は "Un messager du cardinal"。 --- 丸山・鈴木、および鈴木訳では原本について記述がなかったので、共訳では岩波版と同じ章の、個人訳では Gallimard 版とも違う本を使ったらしい。 あと、共訳の分担は、まえがき~15章、49章(2巻19章)~エピローグが鈴木氏、16章~48章(2巻18章)が丸山氏だった。
by galaxie-traum
| 2007-08-01 22:30
| 三銃士
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